愛知縣新城市德運寺古寫經調査報告書『德運寺の古寫經』(本学学術フロンティア実行委員会編集、2009年12月5日刊、非売品)
愛知県新城市にある臨済宗天竜山德雲寺所蔵の古写経の一部は昭和六十三年に鳳来町(現新城市)の指定文化財に指定されましたが、国際仏教学大学院大学フロンティア事業の一環として、文化財未指定分も含めて、あらためて同寺所蔵の古写経すべてについて調査研究しました。その成果が本目録です。古写経は、平安時代末期写のものが二十六巻、室町時代写と推測されるのが二十七巻、室町時代後期写のものが六十三巻など、全体で百三十九巻伝存し、他に名称不明の二つの断簡があります。
本書は、仏教史を専門とする大塚紀弘氏(元学術フロンティア研究員)を中心に、さまざまな見地から德運寺の古写経について考察した報告書です。
内容
- 緒言 今西順吉
- 総説 大塚紀弘
- 徳運寺一切経の底本系統について 大塚紀弘
- 徳運寺藏『法苑珠林』
─付『法苑珠林』諸本略史─ 本井牧子 - 付録 大塚紀弘
- 徳運寺所蔵仏典目録 大塚紀弘
- 後記 落合俊典