略歴
1984年3月 東京大学大学院人文科学研究科印度哲学専門課程博士課程 単位取得退学
1984年4月 東京大学文学部助手
1985年5月 オーストラリア国立大学アジア研究学部 Ph.D.学位取得
1988年4月 三重大学人文学部助教授
1993年4月 同 教授
2000年4月 東京大学大学院人文社会系研究科教授
2016年3月 同 定年退職
2016年4月 国際仏教学大学院大学教授、東京大学名誉教授
専門分野
インド大乗仏教思想史、とくに中観思想史研究
現在の主な研究テーマ
- 『中論頌』の思想分析
- ナーガールジュナ(龍樹)と初期大乗仏教思想の形成
- 敦煌出土チベット語文献・シャーンティデーヴァ(寂天)作『入菩薩行論』の研究
- 観音(観自在)の原語、意味、および成立背景に関する研究
- 仏教術語の現代語訳をめぐる研究
主な論著
著書
[共著] 『世界宗教圏の誕生と割拠する東アジア』(「アジア人物史」第2巻)集英社, 2023.2,(李成市編, 第1章「大乗仏教の成立:ナーガールジュナ」pp. 3-22 を分担執筆)
[共編著(代表)]『スティラマティ『五蘊論釈』における五位百法対応語』 Bibliotheca Indologica et Buddhologica 27. 山喜房佛書林. 2022.3.
[編著] The Heart Sūtra Revisited: The Frontier of Prajñāpāramitāhṛdaya Studies, (Acta Asiatica, 121), Tokyo: The Tōhō Gakkai, 2021.8.
[編著]『仏典解題事典・第三版』春秋社, 2020. 12.
[編著] What is Tathāgatagarbha: Buddha-Nature or Buddha Within? (Acta Asiatica, 118), Tokyo: The Tōhō Gakkai, 2020. 2.
[編著] The Seventy-five Elements (dharma) of Sarvātivāda in the Abhidharmakośabhāṣya and Related Works, Bauddhakośa VI, Tokyo: The International Institute for Buddhist Studies, 2018. 10.
[共著] 『愛の探究』三重大学出版会, 2017. 3, (遠山敦編, II.2.4「仏教における愛と慈悲」pp. 113-122を分担執筆)
(最新6年分と学位論文を掲載)
論文
「シャーンティデーヴァの<廻向>論-新旧『入菩薩行論』最終章を中心として-(7)」『成田山仏教研究所紀要』46, 2023.2, pp. 63-98.
「シャーンティデーヴァの<廻向>論-新旧『入菩薩行論』最終章を中心として-(6)」『成田山仏教研究所紀要』45, 2022.2, pp. 33-59.
「シャーンティデーヴァの<廻向>論 ―新旧『入菩薩行論』最終章を中心として―(5)」『成田山仏教研究所紀要』44, 2021.2, pp. 37-60.
「『入菩薩行論解説細疏』の「八不」解釈」『国際仏教学大学院大学研究紀要』24, 2020. 3, pp. 1-22.
「シャーンティデーヴァの<廻向>論ー新旧『入菩薩行論』最終章を中心としてー(4)」『成田山仏教研究所紀要』43, 2020. 2, pp. 51-64.
「『宝性論』のtathāgatagarbha(如来蔵)解釈考」『国際仏教学大学院大学研究紀要』23, 2019. 3, pp. 91-108.
「『般若心経』とアヴァローキテーシュヴァラ(観自在) 」『東洋の思想と宗教』36, 2019. 3, pp. 1-22.
「シャーンティデーヴァの<廻向>論 ―新旧『入菩薩行論』最終章を中心として―(3)」『成田山仏教研究所紀要』42, 2019. 2, pp. 63-83.
「シャーンティデーヴァの<廻向>論 ―新旧『入菩薩行論』最終章を中心として―(2)」『成田山仏教研究所紀要』41, 2018. 2, pp. 57-71.
「Nāgārjunaにおける空と縁起:『中論』第24章・第18偈の解釈をめぐって」『国際仏教学大学院大学研究紀要』21, 2017. 3, pp. 1-32.
「シャーンティデーヴァの<廻向>論:新旧『入菩薩行論』最終章を中心として (1)」『成田山仏教研究所紀要』40, 2017. 2, pp. 57-69.
(最新6年分を掲載)
教育・研究方向
インド仏教史においてナーガールジュナ(龍樹)が果たした役割を再検証しながら、インド中観思想史、ひいては仏教思想史を体系的に再考したいと考えている。内外の最先端の研究を踏まえ、近年の注目される研究成果を紹介しながら、実証的で、質疑応答を重んじた教育を心がけたい。
担当科目
- 外国語仏教学論著講読
- 論文指導
- 内陸アジア仏教文献学研究
- 内陸アジア仏教文献学演習
- 仏教学特殊研究
メールアドレス: asaito<>icabs.ac.jp
(ご連絡の際は「<>」を「@」に変えてください)